コラム3

苦しみに満ちた不条理な今の世界を見て、「ほんとうに神はご自分の王国を造られているのか?」と思う人がいるかもしれません。その疑問をなくすには、悪魔の存在を正しく受け止めなければなりません。 被造世界を造り、そこに人を置かれたとき、「それは非常に良かった」(創1:31)と神は造られたすべてのものをご覧になって評価されました。ところが、そのすべてが呪われた存在となってしまいました。 神の王国を構成する人間(神の民)が罪を犯しました。王なる神と人格的に交わるために造られた人間が、「神のようになりたい」という野心を抱いた結果、堕落してしまいました。神と交わる存在から反抗する存在へと変わってしまったのです。神の造られた被造物を支配・管理するためにも人は造られていたので(創1:26)、その堕落した人間に伴い、自然界も呪われました(創3:17,18)。 そのような人間に、神のようになりたいと思わせ、神に反抗させるように仕向けたのが悪魔です。悪魔の目的は神の王国を阻むことです。王国を成り立たせる要素の地上世界と人間が呪われたものとなってしまっては立ち行きません。本来悪魔は神に造られた御使いでした。「全きものの典型、守護者ケルビム」(エゼキエル28:12,14)と呼ばれるリーダー的御使いでしたが、彼は神のようになりたいと欲し堕落したのです(イザヤ14:13)。悪魔は決して神にはなれません。造られたものに過ぎないからです。 さて、神の王国を阻むべく、悪魔は地上世界を堕落させ、神のものを横取りして己の王国を造りました。それがこの地上世界です。神はそれをまず奪還し、地上に神の王国をお立てになるのです(メシア王国または千年王国)。その意味合いからイエスの宣言である「時が満ち、神の国が近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」(マルコ1:15)を読むと、志がより鮮明に伝わってきます。私たちは、この神のプランを聖書から知って、イエスと同じ志をもって歩みたいのです。 *「神はなぜ悪魔をすぐに滅ぼさない?」と疑問を持たれた方は、tkj125gby@yahoo.co.jpの牧師まで!

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