コラム6

旧約時代 アブラハム~モーセ 神は、ご自身の王国を建てるために、アブラハムを選び、契約を結ばれました。その契約はアブラハムからイサクへ、イサクからヤコブへと継承されました。契約の3つの条項を覚えていますか。第一は土地(カナン)の約束です。約束通りに三代ともその地に留まっています。第二は子孫の約束です。アブラハムの子孫は増え広がっています。ヤコブからイスラエルの十二部族となる子どもたちが生まれ、子孫が「空の星、海の砂のように」増えるとの約束の通りに進みます。第三が祝福の約束です。地上のすべての民族がアブラハムを通して祝福されていきます。この三つ目は時間がかかります。堕落した人間を再生しなければならないからです。神の王国を成り立たせる3つの要素が必要と申し上げました。、①王(神)、②王の権威、③王国に住む民 3つ目が時間を必要とします。 神の契約の民は、ヤコブのときにエジプトに移住します。12人の子どもたちが与えられ、神の約束(契約)の通りに進んでいると思われましたが、兄弟たちの中で堕落が進んでしまっていたのです。そのままでは契約の民としての聖さを失うほどの霊的堕落です。彼らはねたみと憎しみから、一番下の弟ヨセフをエジプトに売ってしまったのですが、最終的に一家はエジプトに移住します。そのプロセスにはヨセフがエジプトの大臣になることも含まれています。カナンの地を離れてしまうのですが、それは人間を再生する神のご計画の一部です。このことを通してヤコブ一家はいのちを削られるほどの苦しみを負いますが、神の民として整えられていくのです。整えられるがゆえに、エジプトでイスラエルの民は大いに増え広がりました。 サタンはそれを見て黙ってはいられません。イスラエルの民を滅ぼす手段としてエジプト国家を使います。エジプトの王ファラオが民を奴隷として酷使するのです。そのとき民の中に誕生するのがモーセですね。神はモーセを用いて民を救い出し、民はカナンへと帰還します。その帰還も時間がかかりました。その理由が申命記8章に記されています。 「あなたの神、主がこの四十年の間、荒野であなたを歩ませられた…(8:2)人は主の御口から出るすべてのことばで生きるということを、あなたに分からせるため…(8:3)、主があなたを訓練される…(8:5)」 これが一度カナンの地から離れた目的です。こうして神は、ご自身の王国の要素の一つである王国に住む民を大事に育てるのです。神のご計画は、後に旧約のイスラエルの民から、新約の教会へとシフトしていきますが、そこでも同じようにご自身の民をお育てになります。

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