コラム12
旧約時代 ~ダビデ王朝~
イスラエルの民が国に王を欲しがった動機は、神よりも人間の王に信頼を置きたいからでした。それにより立てられたサウル王は失敗に終わりました。次に立てられた王は神のご計画によるものです。ダビデ王です。
ダビデは12部族を統合した統一王国を確立しました。また彼は他民族が住んでいたエルサレムを征服し、そこを首都としました。やがて来られるイエスが築かれるメシア王国は、エルサレムが中心となります。
神はダビデと契約を結ばれます(Ⅱサムエル7:4-17)。この契約は神の救いのご計画において、大事な宣言がされているものです。「彼(ダビデ)はわたしの名のために一つの家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえまでも堅く立てる。」(Ⅱサムエル7:13)
神はダビデの「家」「王国」「王座」が永遠に続く契約を結ばれました。永遠の契約なので、ダビデが失敗したり、次の王(ソロモン)が失敗しても神の恵みが取り去られないことになっています。それはどういうことかというと、ダビデの子孫は途絶えないので、サタンが阻止していた女の子孫であるメシアは必ず起こされるということです。ダビデ契約はサタンへの勝利宣言のようなものです。
サタンは必死になってダビデの子孫の誕生を阻止します。ダビデ王が他人の妻バテ・シェバを奪い、彼女の夫を戦死させて隠ぺいを図った罪は(Ⅱサムエル11章)、間違いなくサタンの誘惑からのものです。しかし、神の勝利宣言のとおりにサタンは失敗に終わります。ダビデはさばかれるべき罪を犯しました。この事実は変えられません。しかし彼は神に悔い改めたのです(詩篇51篇)。神は彼を赦します。そして、蒔いたものを刈取らせます。このことを通して罪の恐ろしさを民全体に学ばせます。
罪を犯させる力のあるサタンも、神とダビデとのかかわりの中まで邪魔することはできないのです。神の契約のとおり、ダビデの子孫は永久に滅びないのです。
Comments
Post a Comment