コラム11
旧約時代 ~王制の時代へ~
士師の時代が終わると、イスラエルの民の歴史は王政の時代に入
ります。士師の時代はモーセやヨシュアのようなリーダーがおら
ず、まだ預言者も登場しない移行期です(このあと預言者が登場
してる)。ですから、こういうことが起こっていました。「さ
て、少年サムエルはエリのもとで主に仕えていた。そのころ、主
のことばはまれにしかなく、幻も示されなかった」(Ⅰサムエル
3:1)「幻がなければ、民は好き勝手にふるまう…」(箴言
29:18)のですから、民の信仰は風前の灯のように消えかかって
いたのです。
神はこのタイミングで預言者を民の中に立てるご計画を持ってお
られました。神が最初に立てた預言者はサムエルです(Ⅰサムエル
3章)。
彼の際立った働きは、『預言者学校の設立と育成』です(Ⅰサム
エル19:20)。人をお選びになる神の目と、ご自身のプランに狂
いは一つもありません。今後、イスラエルの民は神のみこころか
ら大きく外れていくこととなります。民らは「私たちをさばく王
を私たちに与えてください」(Ⅰサムエル8:6)とサムエルに願い
出ます。これは神よりも人間の王に信頼を置く国の在り方を欲し
たものです。そこにはサタンの誘惑があったと言わなければなり
ません。周囲の異教国家に魅力を感じたのでしょう。民らは神を
退けたとも、誘惑されたとも思っていません。それがサタンの巧
妙な罠です。今の私たちに適用すべき事柄です。与えられている
みことばを離してはなりません。
最初に立てられたサウル王は立派な人でしたが、王を欲しがっ
た動機が動機だけに失敗に終わります。王は小さな不従順を重
ね、最後には神に反抗することが生きがいになってしまいまし
た。次の王を立てることで神はどのようなプランを用意されてい
るのか、次号のお楽しみです。
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